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広島の郊外 : 三滝(3)


広島の郊外 : 三滝(1)・広島の郊外 : 三滝(2)と紹介してきた三滝も、今回で終わりです。
いよいよ、今回は山を下って、本堂に向かいますよ。

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山を下っていて、大変美しいのはやはり竹林です。この枯れ落ち葉のせいで、実に滑りやすくなっているので、歩くには注意が必要なんですが、数多の竹が鬱蒼とそびえる静寂の林は、やはり美しい。
青竹の季節も、さぞやいいでしょうねぇ。ちょっと行ってみたいな、と思わせるに十分です。

RIMG2291 RIMG2289 RIMG2284
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今回は、私は、いったん山(宗箇山)の頂上を経てから、竹林へと下るルートをとったのですが、三瀧寺の本堂脇を通るコースであれば、ものの10分ぐらいあるけば竹林へと誘われます。ほぼ平坦に近いですし、ちょっと気軽に見たい方がいらっしゃったら、そちらのコースもいいですよ。

竹林と本堂との間には、ちょっとした小川が流れているんですが、その周りの風景もまた、実に風情があってよいものです。人口の庭園と自然との、ちょうど間にあるような感じで、人の手で植えられたものなんでしょうが、土壌がいいのか、もみじの紅葉なんて、もう、本当に鮮やかそのもの。目の覚めるような赤で、まさに「紅」と呼ぶにふさわしい色合いでした。

RIMG2301 RIMG2305 RIMG2304
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上の写真の場所から少し降りると、滝があります。季節がら水量は少なかったですが、簡素で音の穏やかな滝です。そこからまたちょっと石段を降りると、本堂になる。

本堂は、私が以前行ったとき、と言っても相当前ですが、その時と比べて随分ときれいになっていました。でも、可能な限り昔の建具を残したまま、凛とした白木を使っていて、印象がとてもよかったですね。美しい佇まいでした。
本堂の下にも滝が流れてるんですよ。まさに、三瀧の名の通り、滝を尊いものとして、大切にしているわけなんですが、滝のすぐお向かいが公衆便所ってのは、なんかいただけなかったなぁ。
使用しておいて言うのもなんですが(笑)

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三滝は20代から、年配の方まで、誰もが美しい景色と出会い、愉しめ、そしてなんか元気をもらえる場所なんじゃないでしょうかね。
私は山登りで帰りは足もガクガク、くたくたになってバスに乗りましたが、無理しなきゃ、そんな大した山道でもないし、ご家族でも登れるぐらいです。山に登らなくなって、あぁきれいだなぁ、と思う風景がいっぱいあるし、なんだか、帰りはシャキっとします。
天候さえ良ければ、いつ行ってもいいと思います。冬はちょっと寒いけど、たぶんそれはそれで、風情がある。

広島市内からは30分程度ですし、小春日和の日にでも、行ってみてください。市内からなら、宮島よりはずっと気軽に行ってこれます。
(駐車場は付近に多くないので、広島バスか可部線を利用して、お出かけください)
広島観光ナビ 三瀧寺(外部サイト)

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広島の郊外 : 三滝(1)・広島の郊外 : 三滝(2)・広島の郊外 : 三滝(3)
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広島の郊外 : 三滝(2)


師走深まり、今年もあと少しですね。皆様、お正月はいかがお過ごしでしょうか?
広島に帰省されてらっしゃる方も多いんじゃないでしょうかね。
広島から、郷里に帰られている方もいらっしゃるかもしれません。皆様、運転等お気をつけてください。

さて、前回「広島の郊外 : 三滝(1)」で紹介させていただいた三滝の続きでしたね。

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RIMG2319多宝塔に出迎えられて、思わずテンションが上がってしまった私の前に、ふとY字の分岐路が。右へ折れれば三滝山(宗箇山)に続く山道、左に折れれば三瀧寺本堂へ続く参道(右写真参照)。
ぐるりと回って同じところに出るとはいえ、同じ「サンドウ」とは思えぬ、大きな違いに、なぜか私は右へと歩を進めてしまいました。

魔がさしたのか、霊験あらたかな三滝山に魅入られたのか、山登りなんてのは、中学生以来とかですからね。ずいぶんと前のことです。
しかも、その後、予定があったりで、一時間で回ってこなくちゃならない。見ればちょうど一時間ほどで回れると書いてあるものの、こっちは初心者ですからね。
ちょっと急ぎ足で、一人物静かな三滝山の中へと入っていったわけです。

しばらく行くと立て看板が立っていて、大したことない「ハイキングレベル」にも関わらず、なんだか山登りをしてる、という実感が沸いてきて、ちょっとわくわくしました。

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枯れ落ち葉を踏みしめながら、大 した装備もなく、ただ黙々と登っていったわけですが、 イノシシとまでは言いませんが、季節が違えば、狸でも出てくるんじゃないか、なんて思うような道のりで、しかも枯れ葉が滑って登りにくい。当たり前じゃないか、と言われそうですけど。

そこから少し行けば、鉄塔があって、少し見晴らしが良くなります。広島は黄砂やら何やらで、霞む日が多い街ですが、朝方だと、もう少し澄んでいるかもしれません。
山頂の景色もいいですが、ずっと木々に覆われた道を歩いてきて、ふと周囲の景色が晴れた時の気持ちもなんとも言えず良いですね。

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私が行った日は遠くに霞んだ安芸の子富士が見えました。やっぱり、見えると何だかうれしいものです。
巨大な磨き石があるのが、山頂までの道のりで言うと7-8割ぐらい行ったところですかね。なるほど、あともう少しかー、なんて思ってましたが、痛い目見ました。
ここからが、三滝山のキツイところなんですね。

で、ふと、その歩きづらい山道を歩きながら、私思い出しました。そう、間違いなく、私は三滝山にその昔登っていたのです。いつの事だったのでしょうか。小学生じゃあちょっと難しいから、中学生の頃でしょうかね。
そう言えば、どうも見たことあるような既視感があったのは、そういうことだったのか、と一人納得しながら、既にパンパンに張った足を前に出します。(決して三滝山は険しい山ではありません。ただ単に私が運動不足なだけ)

しかし山頂まで残り数百メートルとなってからは、本当に厳しかったですよ。坂が急で、初めの頃の数百メートルとは訳が違う。ゴールがすごく遠くに感じられました。
それでもどうにか山頂に着くと、結構高齢の方も多く休んでいらっしゃって、わが身の運動不足を恥じましたね。年が倍以上の方でも、ニコニコと水筒の水を飲みながら談笑しておられました。

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さて、山頂についてキリがいいので今年の更新はここまでにしましょうかね。
下りにも、また美しい風景があったので、それはまた来年。

本年も、長々とお付き合いいただきまして、どうもありがとうございます。
来年は運動不足解消を目標に、もうちょっと違った視点で、また広島の風景、文化、歴史を見ていければなぁ、と思っております。
そして何より、皆様を退屈させない、もうちょっと面白い記事が書けるように。

ほいじゃぁ、みなさん、どうかえぇ正月を送ってください!
よいお年を!!
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広島の郊外 : 三滝(1)・広島の郊外 : 三滝(2)・広島の郊外 : 三滝(3)

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広島の郊外 : 三滝(1)


少し前の話になりますが、紅葉の季節にもみじ狩りで賑わう三滝(三瀧寺)に行ってきました。
目の冷めるような真っ赤なもみじと、背筋が延びるような秋の竹。宮島と並んで称される紅葉の名所だけのことはありました。
年の暮れに、そんな三滝を紹介したいと思います。

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三滝というのは文字通り滝を囲むようにしてできた村で、その歴史は古く、西暦800年ごろだと言われています。最も山よりに在る三瀧寺(真言宗)が、滝を奉って建てられたのが809年ですから、もしかするとそれ以前から人は暮らしていたのかもしれません。
一説によると弘法大師によって建てられたという三瀧寺を山腹に置き、その奥が滝。三瀧寺に至る長い坂道の入り口が、三滝橋の架かる、大田川(放水路)になります。

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(雄大な大田川放水路に架かる、三滝橋。放水路以前にもこのあたりは川が流れていたそうです)
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(橋を渡ると右手にうどん・むすびのむさしがあり、参拝客の足場になってます。むさしの裏が可部線の三滝駅で、横川から一駅とは思えない、味のある駅です)
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むさしの前を通り過ぎると、長い長い坂道になります。三瀧寺の奥深さと、途中にある寺院や見所を紹介してくれているのが、下に貼った、むさしの店前にかけられた看板。
また、三瀧寺に至るまでの坂道にも、いくつものお寺さんを見かけます。巡ってる方もいらっしゃるようですね。

それから、広島で育った子にとって懐かしいというか、「三滝」という言葉が思い出に残っているのは、むしろ、「三滝少年自然の家」の方じゃないでしょうか。
かく言う、私自身も、幼稚園の頃ですかね。人生で初めて親元を離れて、学友たちと一泊したのが、この三滝少年自然の家でした。その当時は、はるか遠くに感じられたもんです。

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途中のお寺さんに育つもみじや他の木々の紅葉も見事なもんですが、やはり、いざ境内が近づいてくると、木々に野性味が増し、赤の色がはっきりと鮮やかになってきます。
当然、日のあたる所とあたらない所とで、コントラストやグラデーションができていて、それもまた、見事と言うより他ありません。

そのあたりまでは、広島駅前(南口)から出発して、八丁堀、紙屋町を通ってくる広島バス(通称赤バス)でも来ることができます。
本数は多くないですが、足腰に自信がない方はバスでこられるといいですよ。市内からはものの30分で着きます。
途中のむさしや三滝茶屋さんで休憩しながら、ゆっくり巡るのも、もちろんいいです。

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さて、三瀧寺境内に到着後、最初のハイライトはなんと言っても多宝塔です。
朱塗りの塔で、木々の中にぽっかりと空いたスペースに建つその姿は、とても美しい。
青空の下であれば、息を切らして坂を上がってきても、塔の下に立つと、何だかふぅっと、息をするのを忘れるほどです。

どうやら写真スポットになっているようで、数多くの年配のアマチュアカメラマンの方が、じっくりと風のそよぎが終わるタイミングを待ってらっしゃいました。
季節柄、もみじの赤だけでなく、黄金色のイチョウ、空の青、残る緑葉と、さまざまな色の共鳴が、なんとも言えず、きらびやかでしたね。まさに「多宝」塔。
是非、下の写真たちも拡大して見てやってください。

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さて、そんな多宝塔で始まった三滝半日旅行ですが、このときの多宝塔での高揚感が、思わぬ方向に私を向かわせます。三滝は奥が深い場所です。
そんな三滝、冒険編を、次回はお届けしようと思います。

広島の郊外 : 三滝(1)・広島の郊外 : 三滝(2)・広島の郊外 : 三滝(3)
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広島の郊外 : 戸坂(2)


ちょっと間が空きましたが、そう、戸坂の街を紹介しとったんですね。
前回も書きましたが、戸坂の街というのは、市内からだとアストラムラインの通る祇園大橋を渡らずに、太田川の東側を数キロ行くと、右手に広がる山の間の谷のような場所に在る街です。

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街としては、赤い広島バスさんが通る県道152号線あたりの低地を中心に栄えていて、そこから山の中腹に上ると、芸備線の戸坂駅があります。

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(県道152号線沿いの風景。2枚目の写真は市立戸坂小学校の前の歩道橋)
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今でも区画整備が進んで住民の多い戸坂ですが、かつてはもっと栄えていた印象ですね。今は市内ってよりは、車を持っていると、どうしてもソレイユ(広島の郊外 : ソレイユ)あたりに買い物に行っちゃう。152号を通っていけば15分ほどで着きますからね。緑井とかも近いし。
そういう意味で戸坂は便利っちゃー便利な場所ですから。

そんな戸坂のかつての賑わいを感じさせて建築物が、実は残っています。
ちょうど戸坂小学校の前の歩道橋を渡ったところにある、戸坂プラザです。

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アーケードって言うのかな。今では半分あまりがシャッターを下ろしてますが、コーヒー屋さんとかはまだ営業中です。
今で言うモールの先駆けみたいなものでしょうけど、なんとも言えずノスタルジックで私は好きです。駐車場の広さが、少し市内から外に出たことを感じさせてくれて。

前回、レトロなものとして水門と病院を紹介しましたが、もうひとつ、戸坂にはノスタルジックで心に残る素敵な風景があります。季節・天候によって顔を変え、そのどれもが心に沁みる、そんな風景。

それが、芸備線の戸坂駅です。

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戸坂駅ってのは芸備線で、広島駅から二つ目の駅。矢賀駅のお隣の駅になるんですが、10分ほどとは思えないほど風景が変わって、中国山地に向かう美しい入り口、って感じがします。
近隣に城北高校があるので、県北から通われた方なんかもいらっしゃるんじゃないでしょうか。

駅のホームから、その沿道、うっすら見える市内の風景。広がる山々と雄大な太田川。本当に風光明媚な駅で、市内から程近い場所では、個人的には草津と"張る"景色のよさです。
鉄道に興味が深ければ、もっと感動したかもしれない。

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どうでしょう?戸坂、行ってみたくなりました?(笑)
そう思っていただけたらうれしいですね。市内からも程近いし、バスか車で行って、ゆっくり歩いて回るといいと思います。それこそ、紅葉も草津と同じぐらい美しいですし。
もちろん、芸備線でも。

きっと広島市内とは、また少し違った景色に出会えると思いますよ。
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広島の郊外 : 戸坂(1)


広島は台風は大丈夫でしたかね?
直撃は避けられたみたいですし、あまり被害が出とらんとよいのですが。。

そういえば今から20年前(平成3年)、台風19号が9月の終わりの広島を横断。宮島さんの能舞台が飛ばされるなど、甚大な被害が出ました。
そのとき、やはり大きな被害が出たのが、確か戸坂のあたりだったと思います。家屋の浸水被害が大きかったと覚えてます。

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戸坂ってのはどれぐらいの方に知られた場所なんでしょうね。おそらく広島におる人だったら、名前は聞いたことがある、という方が多いんじゃないでしょうか。
場所としては太田川の東側、市内からだとアストラムラインの通る祇園大橋を渡らずに数キロ行くと、ちょうど上の2枚目の写真で見たら分かるように、山の間の谷のような場所に出ます。(写真は東に向かって)
昔から太田川が氾濫しがちなところで、さらに谷のようになっていることもあり、水路・水門の張り巡らされた低い場所から、山の間を、南北に細く伸びる町です。

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幼いころに戸坂に親族が住んでいたように思いますね。しばしば行きました。
当時はまだ街の整備も十分じゃなかったんでしょうが、太田川の土手沿いの道から、ぐーっと下って降りるんですよ。それは急な坂で、その先に結構な数の一軒家が並んでいたように覚えています。

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(太田川の土手を走る県道37号線と、そこから崖のような坂を下ったところにある民家。アスファルト整備、水道整備がされて、昔のように水害に悩まされることは減ったんじゃないかと思う)
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戸坂の街には実際に水路が走ってるんですが、なんといっても立派な水門が目を引きます。戸坂のランドマークと言っては不謹慎ですが、その姿はレトロで、雄大で、なんだか懐かしみのある形状です。
戸坂川に架かるこの水門は、それだけ戸坂、そして広島市自体が水害に長らく悩まされてきた、という証でもあるんですが、なんとも言えず親しみの持てる形ですよね。

私の知識が確かならば、太田川から水が入り込んでくるのを防ぐための水門だったと思います。
両脇を普通に道路が通ってて、すぐ近くまでトコトコ歩いて行けるんで、興味がある方は見に行ってみてください。県道37号線を市内から走っていけば、152号線の橋を超えて100メートルあまりいったあたりです。、晴れた秋の日なんかに見ると、青い空に映えますよね。

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(この辺りも最近は徐々に区画整理が進んで、ずいぶんと街がスッキリしてしまった印象。この水門は明らかに交通のスムーズさを損ねてるんですが、その機能とは別に、絶対に取り壊して欲しくないオブジェです)
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この戸坂、実はかつては太田川の渡河をする街として栄えたんですが、安芸大橋のあたりは今でも戸坂千足町と言って、おそらくそういった歴史からきた地名なんだと思います。
それに対して、もう少し山側に入っていくと、ちょっとまた街の雰囲気が変わってくる。名前も、戸坂山根に、戸坂城山、なんてなってきて面白いですよね。
ちなみに、戸坂○○って名前の町名は、実に17町あるんです!知ってましたか?

RIMG1638次回は、芸備線の通るレトロな戸坂駅と、戸坂の町並みを見ていきたいたいと思いますが、その前に、私が戸坂と聞いて思い浮かべる、もうひとつの印象的な建築物を紹介します。

戸坂外科という病院なんですが、なんとも印象的な、雄大でありつつも、温かみのあるオシャレな外見をした建築物です。
お城のようなというか、外科病院という重たい場所に似つかわしくないんでしょうが、むしろ返ってチャーミングというか、重苦しくない印象を与えてくれる、不思議な建物です。

戸坂という街は、最近でこそ少しずつ区画整理が進んで、街がすっきりしてきましたが、それでもまだ水門も含め、レトロでオシャレな建物が結構残っている街だと思います。江波なんかに通じるものがある。

次回はそんな戸坂のレトロなアーケードも紹介しますね。

--> 広島の郊外 : 戸坂(2) へ
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投稿情報: 22:48 カテゴリー: 広島の郊外 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

広島の郊外 : 五日市(3)


駅前、コイン通りと紹介してきた五日市なんですが、もう一箇所だけ紹介させてください。
それは場所で言えば広電の佐伯区役所前の電停を降りたところ。ちょうど五日市の駅とコイン通りの中間地点の辺りになります。

広島の郊外 : 五日市(1)
広島の郊外 : 五日市(2)

佐伯区役所の電停を降りて、コイン通り側にものの数十メートル行くと、一区画か、二区画、シャッターの閉まった商店が並んでいます。そこでふと、上を見上げると、そこはほとんど錆び付いてしまった天蓋が残されています。
今見ても、当時のものとしては立派なものだったのだろうな、と分かる造り。全長は100メートルほどでしょうか。可動式のアーケードだそうで、両側から庇の様に斜め下にまっすぐ伸びた、美しい造形です。

RIMG1076 RIMG1075
(佐伯区役所前の商店街と佐伯区役所)
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(ほとんど全ての店がシャッターを閉めているが、店先は今でも綺麗)
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私個人はこの辺りにあまり詳しくは無いですが、恐らく五日市でもこの佐伯区役所の前辺りってのは、古くから街道沿いに栄えた街なんじゃないでしょうか。ちょうど草津から一里ぐらい、宮島に出るには中間ぐらいになる立地ですし、今でもこの商店街を突っ切ると、お寺や神社が並んでたりします。それも結構立派な門構えが多い。

アーケード自体は写真の説明にもあるとおり、1955年に造られたものですが、街としてはいつ頃から栄えたんでしょうね。前回述べた造幣局の事情もあって、戦前と戦後でもまた違うと思いますが。
なお、商店街は正式には「五日市中央連鎖街」と呼ぶようです。

RIMG1070 RIMG1071
(商店街を突っ切ると、立派な門構えの寺社がある。商店街の詳しい説明は2枚目の写真を参考にしてください)
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思うんですけど、この商店街、このまま錆びさせてしまうのは勿体ないと思うんですよね。立地もそんなに悪くは無く、宮島からの帰りに程よい位置にある。折から宮島街道はこの辺りで渋滞するし、なんらかちょっとヒトヤスミって人も居るかもしれない。
何より、アーケードの造形が美しく、これや街並みを壊さない形で、どうにかチラホラお店ができてくれば、また面白いと思うんですよね。周りに住む人もそれなりに多いし。

ただ、この商店街、実際には商店の上や裏に恐らく家主の方が住んでらっしゃるので、彼らの生活も考えると、あまり賑やかなことはやりたくないですけどね。
バランスは難しいですが、市内に店舗持ってらっしゃるカフェとかのオーナーの方とか、次の店舗探してらっしゃったら、おススメの場所ですよ。

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色んな点で、五日市は広島らしい場所だと思います。広電の駅にある電光掲示板から、商店街前の信号、そしてアーケード。今のままが私は好きですね。
広島に住んどって、行ったこと無い、という方は少ないと思いますが、ぼんやり歩いた事も無い、という方も多いんじゃないでしょうか。車でパッと買い物に行くのだけでは勿体ない街ですよ。

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投稿情報: 11:43 カテゴリー: 広島の郊外 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

広島の郊外 : 五日市(2)


ちょっと更新をサボっている間に、広島はとうかさんが終わり、梅雨に入りましたね。
蒸し暑くて嫌な方も多いでしょうが、私自身は、なんだか広島らしい季節だなぁ、と例年思います。ジメっとして、夕凪いで、それでいて食べ物が美味しくなり、雨の休みに夏の香りが漂ってくる。そんな季節です。

さて、広島の郊外 : 五日市(1)に続いて紹介する、五日市のもう一つの顔。コイン通り周辺も、実に"広島らしい"街並みなんです。

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どこが広島らしいんか、って?
なんたって、そこに並ぶ店でしょう!デオデオ、イズミはもちろん、酔心にウォンツと、とにかく広島のお店が多い。広島市内でもこれだけ一箇所に並んどるところはないじゃろう、って言うぐらいに多いんです。
もちろん、それらの店舗の間にはチェーンでもない、あるいは五日市周辺限定チェーンのローカルのお好み焼き屋さん、うどん屋さん、お菓子屋さんなんかが並んでて、見事にThat's 広島な通りなんです。

これは不思議ですねぇ。市内より淘汰が少ないこともあるでしょうし、周辺にあまり他県出身の方が住まれてらっしゃらないこともあるんでしょうが、結構車通りも多いこの場所で、よく頑張ってますよ。カラオケ屋まで広島ローカルのビリーザキッドなんだもん(笑)

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(どこも店舗が大きくて、まるでアメリカの郊外の街に来たかのような印象さえ受ける)
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前回も書いたかもですが、コイン通りってのは、元々五日市造幣局前の通り、ってことで安易なネーミングでその呼び名になったわけなんですが、今でもコイン通りの北側には造幣局がデーンと操業中です。
元はこの造幣局で働く、あるいはその業者さんをターゲットにした飲食店が軒を連ねたのが、そもそもの街の発展だったみたいなんですが、ここに造幣局ができたのは1945年のことなんですね。よく戦後と勘違いされがちですが、実はまだ戦中の2月にできています。

今でも造幣局ってのは大阪の本局と、あと東京と広島(五日市)に支局が一つずつしか無いわけで、如何にここが重要な場所であるか、ということが分かると思います。
もっとも、外観は至ってローカルで、ちょっと立派な高校ですか?って感じ。外周にはちょっとしたお堀の様な水路があって、警備はもちろん厳重だと思いますが。

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(造幣局の入口と、周囲に張り巡らされたお堀)
.

今でも造幣局の脇にちょっとした飲み屋街が残ってますね。昔に比べればずっと減って、かえって上で紹介したようなお店が増えたのは、ここが造幣局の街、から、広島ベットタウンの一拠点、に変わったからでしょう。それがちょうど、昭和50年代ぐらいじゃないでしょうか。

この造幣局は予約さえすれば一般見学も受け付けているみたいなんで、気が向いたら是非言ってみてください。ついでにコイン通りのローカルお好み焼き屋でお好み食べて、イズミとウォンツで買い物して帰っていただければ言うこと無しです(笑)

造幣局ウェブサイト(工場見学のページ)

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広島の郊外 : 五日市(1)


さて、広島市内からちょっと西に出かけてみましょうか。
JR山陽本線で言えば広島駅を出て、横川 、西広島(己斐)、を通って、アルパーク なんかがある新井口を経て、五日市駅に着きます。広島駅からだと20分弱ですかね。
路面電車(ヒロデン)で行くならば、西広島(己斐)、以降古江や草津 なんかを小刻みに刻みながら、およそ倍近くの時間をかけて着く街です。

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(五日市に向かう宮島口行きのヒロデン。五日市駅はJRとヒロデンが並行に横並ぶ)
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五日市という街は不思議な街で、ひとからげに五日市と言っても、実際には二つの街なんですね。
一つは宮島街道(旧国道2号線)沿い。五日市駅周辺から佐伯区役所がある辺りとそこから五日市漁港まで。そこから丘を一つ越えれば、コイン通りと呼ばれる、五日市造幣局周辺の街が見えてくる。

一般的に、「五日市」と言うと、広島では後者を指すことが多いように思います。市内におる人にとってみると、電車でワザワザ行く場所ではない、というイメージが強いのかも。造幣局周辺は、混んでさえいなければ、西広島バイパス(新2号線)を通って、電車よりも早く着きますからね。

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ここではまず、宮島街道沿いの、駅周辺から見てみましょう。
尚、同じ街が続くのが不評なので、敢えて先に言っておきますが、五日市特集は3回続きます(笑)

五日市駅は北側にJRの駅が、南側にヒロデンの駅があって、高架でつながっているんですが、栄えているのは、どうでしょうね。南側の方が人通りがやや多いかな。
JRの側は福屋さんが駅徒歩2分の場所にあるんですが、あまり人通りは無いし、そこからちょっと行けば畑とマンションが点在する、如何にもあのあたり、といった風景です。

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(JR五日市駅と駅前の福屋。ちなみに下の写真を見ていただければ分かるが、外見はヒロデンの駅と全く一緒。統一感がある、と言うのだろうか・・・)
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このJR五日市駅、夕方から夜にかけては結構込み合うそうです。近隣の団地にバスが結構出ているため、学校帰りの学生さんや社会人が通るため、だそう。もっとも、彼らは購買層になりにくいためか、店の数はあまり多くは無いですね。

一方で、ヒロデンの五日市駅は出るとすぐ前が宮島街道。ここは旧国道なんですが、今でも結構な車通りがあって、店の数はあまり無いんだけれども、それなりに栄えている印象。
五日市駅から西に500メートルほど行くと佐伯区役所があるんですが、そこを南に行くと五日市漁港があったりして、それなりに「そこで暮らす人」がいるんでしょうね。店の数とは関係なく、街らしい印象はこっちの方があるかも。

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(ヒロデンの五日市駅。お隣は佐伯区役所前で、区役所自体は宮島街道沿いにある)
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宮島街道の五日市駅あたりは〇〇園、という名前の町がほとんどで、その元となった楽々園、というヒロデンの駅は佐伯区役所前のお隣。五日市から二つ目です。その他、海老園(かいろうえん)、旭園、吉見園、藤垂園などなど。
所謂、戦後の高度経済成長期に再開発された地域で、マンションが多い北側に比べると、一軒屋も結構目に付きます。いわば五日市の全盛期だった頃ですね。その辺りに住むことが、中所得サラリーマン家庭の憧れ、と言っても過言ではなかったわけです。

一方、北側が開発されたのはバブル以降だったように思います。それまでは、駅前の一区画を除いては、のどかな畑が広がる風景だったような気がしますね。

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(駅の北側は再開発(?)されて道路も新品。駅からかろうじて歩ける場所に新しいマンションが結構目立つ。主に穴吹工務店さんの物件)
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五日市ってのは、実は平地がほとんどなくて、アルパークができる前は、〇〇園ゾーンに住んだ多くの人が買い物に出かけたのは、古くからの五日市の商店街。つまりコイン通り周辺でした。
つまり、コイン通り周辺は昭和40年代から50年代にかけて隆盛を極めた街並み。実はそれが残っているのは広島市周辺で言えば五日市ぐらいで、そこには面白い特徴が、ってのは、長くなりそうなんでまた次回(笑)

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広島の郊外 : 福山(4)


食傷気味の方もいらっしゃるかも知れませんが、4回目の福山、最終回です。ここではちょっと変わった福山の街の魅力を取り上げたいと思います。

広島の郊外 : 福山(1)  RIMG1116
広島の郊外 : 福山(2)
広島の郊外 : 福山(3)

福山駅を降りてすぐに度肝を抜かれるような石碑が立っていることは前に述べました(広島の郊外 : 福山(1) )。
実はあれは駅の北側にあたるんですが、駅の南側に出てみると、そこには駅前ロータリー改築中です、といった残念な風景が広がるわけですが、実は駅前から出たんです。

何が? 遺跡が。

江戸時代のものと思われる福山城のお堀のあとらしいですね。なんでも一部を残して計画通りロータリーを改造するんだとか。残すのも、ロータリー二階部分に移築してうんちゃらかんちゃら。当事者の感情を抜きにすれば、さすがは福山!という感じでしょうか。二階にお堀(の壁)を移築するなんて発想が福山です。それなら地中に埋まってた方がまだいいんじゃないだろうか、、、言った人がいるかどうか分かりませんが、お堀ならぐるっと広がっているだろうに、他の部分はそのまま無視です。

さすがに市民の感情を害したのか、↓下の様な看板が駅前にででーん、と出ています。
駅を出れば北に南に、物騒な街だなぁ、と思う人はいないんでしょうか。。

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(ガッツリ再開発中の駅前と、そこに出ている看板。是非拡大してご覧下さい)
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駅を出てちょっと進むと、広島市よりも遥かに立派で近代的な市庁舎があるんですが、福山に全く似合わない。福山の街の魅力はそんなところにはないんです。
福山の街には美しい建築物、特に個人商店があまたに点在しています。商店街だけじゃなく、通りの彼処に。金物屋、酒屋、不動産屋に喫茶店。食器屋、和菓子屋、居酒屋、散髪屋。さらに製作所に印刷所。広島市では既に見ることが無くなった、こだわった外観の店、そして看板。市庁舎なんてパッと見、何の建物かすら分からないですが、個人商店は、散らばった通りを歩くだけでワクワクするようなあざやかな看板を出して営業中です。

ちょっと多くなりますが並べてみましょうか。
(広島の郊外 : 福山(2)にも載っています)

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ほらね。店の入口、あるいはショーウィンドーひとつとっても趣向と利便性が凝らしてあって、多種多様、店ごとの色があって素敵です。陳列方法や、レジの場所、そんなものも、意図があるんだか無いんだがみんな違う。中には奇想天外な店もあったりして、やっぱり福山だなぁ、と。(いい意味ですよ、もちろん)

さて、そんな個性豊かな福山ですが、新幹線に乗って関西方面に向かった方なら、必ずギョッとするような建築物がありますよね?福山駅に向けてスピードを落としていく新幹線の左手に、城が見えてくるかなぁと思ったら、、、褐色の尖塔がニョキニョキっと二本。教会、、、かなぁ?
なんて思ったりしません?

RIMG1145そう、その通りの教会なんですが、実は結婚式場なんですね。ホーリーザイオンズパーク・セントバレンタインと言うそうです。
なんたって驚くのは、そのデカさ。そのすぐあとに見える福山城と比べても引けをとりません。本格的、というのか、何なのか。結婚式にそんなデカさは要らんじゃろぅ?と思わず言いたくなるようなサイズです。

その他にも既に書いたように、城の前にあるのが茶室じゃなくて浴室だったり、なぜか水球が盛んだったり。そういうメンタリティー、としか言いようが無いんですが、恐らくは広島と岡山、あるいは広島と関西に挟まれている中でのアイデンティティー維持って部分もあるんだと思うんです。
そう考えると駅前がどこにでもあるような、小ざっぱりした駅前になるってことは、もう福山って街がなくなってしまう、ただ城があるだけの新幹線の通り道になっちゃうんじゃないか、って思うんですよ。広島に向けて敵意を持ってるぐらいの福山がちょうどいいんじゃないか、って。

まぁ、それを言ったら、福岡と大阪に挟まれた広島自体のメンタリティーと課題と共通しているのかもしれません。お好み焼きとカープだけじゃなくて、街としての個性や魅力みたいなものを高めていかないと、ね。
(「広島から始めよう」 Top Page)

RIMG1219福山は、駅前を中心に、遅かれ早かれ、後戻りできない美化と浄化が行われて、安穏とした個性に終止符が打たれることになると思います。ただ、それが路地裏まで完了するには、まだ十年以上の日々がかかるでしょう。

でも、その前に、今は駅前道路を横切って、純喫茶ルナで一休みでもしましょう。ほら、自転車のカゴにネギさして走るオバちゃんを、窓を開いて手招きしてるオバちゃんがいて、店内には福山弁が飛び交い、案の定、訳のわからんパフェが置いてあります。

歩き疲れた足を伸ばして、夕暮れの迫る商店街の切れ目に響くこの街を生きる人々の生活の音を聞きながら、歪んだ窓の外を眺めて一服してから市内に帰っても、近いもんですよ。
(福山は広島市から新幹線で三十分弱です)

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広島の郊外 : 福山(3)


広島の郊外 : 福山(1) RIMG1183
広島の郊外 : 福山(2)

さて、さながら映画セットのような区画を抜けて5分ほど南に歩き、バラ公園(福山市ばら公園)を訪れると、きっとその大きさにビックリすることと思います。
思いのほか、広い。ざっとサッカーコート一面分ぐらいはあって、その半分ぐらいがバラ園になっています。

なぜ福山とバラがつながったのか、詳しい事は知りませんが、無料で入れる公園としてはかなり整備されていて、立派なもんですね。
珍しい(らしい)品種もあったりして、名前が書かれた看板を見て回るだけでも面白いですよ。「ひろしま〇〇」だの、「〇〇ふくやま」だのって名前ものも多いです。

結構駅から遠いのが玉に瑕なんでしょうけど、せっかく福山に行ったなら訪れてもいい場所だと思います。季節によってはベンチに座って心地よい公園でしょう。

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そんなばら公園から、今度は西に進路をとりましょう。少し斜めに南に折れながら歩いていくと大きな郊外型の天満屋が見えてきます。広島のアルパークをどうにかした感じ。なぜこんな所に天満屋が?
答えはもちろんその隣、JFEと共に、あるいは市内中心部にある分、JFE以上に福山経済を牽引してきた三菱重工さんにあります。

特に昭和中期、今の福山市商業区域を発展させたのは間違いなく重工業でした。呉や尾道も類似で、鉄鋼、重機械、造船なんかがセットで造られるんですね。呉はそごうでしたが、こちらは岡山が近い分、天満屋(本社は岡山)が発展の中心を担ったんでしょう。先日八丁堀からの撤退を決めた天満屋さん(広島のニュース : 変わる広島の街 ~①八丁堀天満屋の閉店と変わる広島繁華街の風景)も、福山は結構まだ踏ん張れているんでしょうか、お客さんも多かったです。

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(左が郊外型の天満屋。丁度、広島の福屋の様に車で5分あまりの位置に街中型の店舗がある。右は三菱重工の福山工場。残念ながら活気はあまり感じられなかった)
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これまでに見てきた商店街、夜の街、それに天満屋とは別に、もう一つこうした重工業企業による昭和中期の発展の遺産が福山にはあります。遺産と言っちゃあ失礼か。存続か、廃止か。毎年の如く、ロミオとジュリエットみたいなやり取りをしている福山けいばがそれです。

福山競馬ってのは、「福山けいば」と書かれるんですが、益田が無くなった今では中国地方で唯一の競馬場になりますね。赤字の垂れ流しが酷く、2009年ごろから、毎年閉鎖が話題になってきました。どうにかこうにか黒字で2012年も仮存続が決まりましたが、もう風前の灯でしょう。
休日の廃校の様な雰囲気は風情があってきらいではなかったですが、まぁこれじゃあ無くなるよなぁ、と言う感じ。

そりゃあ昭50年代とかは結構なお客さん集めたんでしょうね。JFEの火が絶えず燃え盛り、重工からはトラックがひっきりなしに出入りし、商店街には人が溢れ、夜の街の灯は夜明けまで消えない。そんな頃。
今じゃあ建物も老朽化してますし、現在進行形で化石になりつつある動物が横たわっているような空気です。
でも、こうした風景が失われるのはやっぱり惜しい。どうにか一年でも長く続けて欲しいですけどね。

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では福山は終わったのか。もう街としての終焉に向かっているのか、というと、明るいニュースもあるんですね。
鞆の浦の観光地化?
いえいえ、違います。それは青空の下、なみなみとたゆたう芦田川です。

重工業による発展は当時としては当然の事ながら地域の環境悪化を招きました。実際、芦田川は1960年代から水質悪化の一途を辿り、1972年以降、中国地方一級河川13水系の内「水質ワースト1位」の記録を38年間、更新し続けています(2011年現在)。
元々芦田川ってのは地形的な理由から洪水と渇水を繰り返す、非常に扱いの難しい河川でした。どうも江戸時代からずっと苦労していたみたいです。そこに向けて重工業の発展、それに街の人口増加、商業利用の増加が加わって、まさにヘドロの流れるような川と言われたもんです。

それに対して、行政が本格的な水質改善に取り組んだのは2004年ぐらいから。それまで30年間は、いわば小手先の対応だったのが、「芦田川環境マネジメントセンター(AEMC)」を設立し、官民をあげて改善へと取り組み始めました。
それから8年。晴れた日に川の傍の遊歩道を歩けば、紺碧の川が豊かに流れ、風の心地よい河原へと変貌していました。

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行った日が良かった、というのはあると思います。天気も含めて。
実際、今でもワースト1位になり続けているわけで、水質改善が劇的な効果をあげているわけでは決してありません。改善のやり方にもたぶん賛否ある。
それでもこのプロジェクトはここ10年で唯一とも言っていい、福山市行政の成功だと思います。実際に河原を歩いて、私はこの街への愛着が増しましたよ。

福山の重工業からの脱却は中々難しいでしょう。産業は簡単には育ちません。
だからこそ、この芦田川の改善には注力して欲しいです。駅前の再開発なんて無駄な事は後回しにして、水質改善の技術を身につけ、住民の愛着、土着度を高めるべきです。その技術はやがて、同じような状況に喘ぐ他の街、国内外の河川にだって適用できるはずですしね。

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(水質浄化への取り組みを示した看板と、中州への通り道。技術的なことは分からないですけど、プロジェクトの効果は出てると思います。水質だけじゃなくて、河川敷も含め、愛着を持てる川にしていって欲しいです)
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今回はちょっと長くなりましたが、これで一通り福山市内を見て回りましたね。
でも、これで終わりじゃないんです。次回、最終回は、福山の街、番外編!ちょっと違った福山の街の不思議スポットをお届けします。

その前に、水質改善プロジェクトへのエールをこめて。

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⇒ 広島の郊外 : 福山(4)へ

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