さて、いよいよ船が宮島側の船着場についたら、厳島神社の参道を歩きましょう。
船着場から厳島神社までは早足で行けば十分ほど。でもね、やっぱりゆっくりと歩きたい。
鹿と遊んで、もみじ饅頭をつまんで。それからだって、きっと宮島の神様は怒ったりしませんから。
(左:船着場。右:船着場を出るとすぐに鹿が出迎えてくれる)
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(左:厳島神社へと続く参道。右:冬場なので角を削られた鹿)
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厳島神社へと続く参道は、最初は海岸を、続いて商店街に入って、最後にまた海岸にでます。
この日は季節柄、焼き牡蠣を扱った店が多かったですね。(広島の風景 : 広島、冬の味覚)
それからもみじ饅頭。これは広島におる人なら、「こしあんのならここ」、「いやぁここのつぶあんじゃろ」、「あの店のチーズもえぇよ」と、中の『餡』によって、ひいきの店が変わったりすることでしょう。
必ずしも有名店が美味しいわけじゃないんですが、やっぱり作りたては美味い。
皮がまだ温かくてね。どこの店も、一個から食べられるし、嫌な顔されるどころか、お茶まで出してくれる。
観光地にも関わらず、お茶飲んでも押し売られるなんてことはめったに無いです。
商店街に入ると、すぐに巨大杓子(しゃもじ)が置いてあります。なんでも世界一の大杓子だそうで。
宮島のしゃもじというのは有名で、何と言うか、まぁ幸運を呼ぶアイテム、という感じでしょうか。
元々は、神聖な弥山(みせん)の木に、厳島神社で豊饒の願掛けをして、ということだったんでしょう。
かさばらないし、重たくないし、お土産としても実におススメです。
(左:チーズもみじが美味しいミヤトヨさん、軒の上の大きなしゃもじが目印。右:世界一の大杓子(しゃもじ)、しゃもじはもみじ饅頭の餡を混ぜるのに使っている店もあるらしい)
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二、三個もみじ饅頭をつまみながら歩いたら、いよいよ参道入口の鳥居が見えてきます。
宮島水中花火大会の舞台でもある海岸線には石灯籠が並び、やがて奥に、海に浮かぶ大鳥居が見えてくる、宮島でも最も美しい景観の一つです。
丁度、満潮直後がいい、と行ったのは、この時間に海に浮かぶ大鳥居が見えるからです。
この後、参拝を終えて、再び散策・食事などをして、戻る頃には大鳥居に歩いて渡れる、という塩梅。
海に浮かぶ大鳥居は実に美しいですよ。
天気の良い日だと、海がキラキラ光ってね。宮島の周辺は、ビックリするぐらい海が綺麗で、透明度が高いんです。
自然のお陰なのか、人の努力なのか、なんなのか、とにかく海が綺麗。
大鳥居が見えたら、もう厳島神社はすぐ傍です。
神社の入口には馬小屋があって、昔は生きた本当の馬がいたもんです。
今は作り物になっちゃったけどね。昔の白い老馬が居たころは、何だか本当に神聖な感じがしました。
でも、狭い馬小屋に入れられて、ちょっとだけかわいそうな感じもしたから、まぁ仕方ないでしょう。
(左:商店街を抜けた所にある鳥居。右:広島電鉄株式会社寄贈の石灯籠)
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(左:海に浮かぶ本殿、朱色が緑に映えて実に美しい。右:本殿入口)
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さて、入場料を納めて、手や口を清めたら、いよいよ本殿に参拝しましょう。
白木作りの廊下が、身を引き締めてくれます。
満潮から潮が少しずつ引いていく時間帯、足の下からは波の音が聞こえてきます。
ザザァザザァという柔らかい音が耳に心地よく、湖面の静まり返った内池を見たり、日差しの入り込む曲がり角から海の向こうの大鳥居を眺めたり、とても美しい時間の流れる道です。
本殿に参拝を済ませると、正面の大鳥居に向かって、海に突き出た廊下を進んでください。
ここは四月には桃花祭というお祭りで、舞楽が演じられる舞台でもあります。
それから、今度は能舞台へ。こちらは小ぶりで、本殿と比べると一見簡素な造りですが、その芳醇な年季と、海に浮かぶ能舞台を、廊下から眺める、という斬新な趣向にまったく感心させられます。
(左:廊下より大鳥居を望む。右:本殿正面の海に浮かぶ廊下)
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(左:朱色の美しい廊下。右:歴史を感じさせる味わい深い能舞台)
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厳島神社は美しく、自然と人口建造物との調和が素晴らしく、季節や天気によって味わいが変化し、何度行っても飽きることはありません。
世界中の文化遺産を見ても、なかなかこんな場所はないんじゃないかな。
ただ、宮島の魅力はそれだけじゃないんです。
そこが、この島の素晴らしい所。
厳島神社参拝を終えた後の散策は、Part3で。
(広島の郊外 : 厳島(宮島) Part3: 宮島の景色へ)
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広島の郊外 : 厳島(宮島) Part1: 宮島口
広島の郊外 : 厳島(宮島) Part3: 宮島の景色
宮島へ行ってみたくなりますね。
ちょっと、似た人が映っている気がしました。
投稿情報: kachi | 2011/02/09 22:30