前回取り上げた古市から歩く事5分。安川を越えて東に渡れば「中筋(なかすじ)」と呼ばれる場所に出ます。
もちろん焼肉屋の話じゃなくて広島の話です。
アストラムラインの駅で言う所の古市の隣駅です。
中筋というのは正式な由来は知らないですが、恐らく太田川と安川に挟まれた中の筋、という意味なんじゃないかな。実際に地図を見てみると、丁度そんな形をしています。
祇園新道を背骨にして太田川に向けて腹を突き出している感じですね。
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古市から中筋に入っていくと、家々が大きくなって、道路も、スーパーも、畑も、全てのスケールが一回り大きくなったなぁ、という印象を持ちます。
もともと古市が街であったのに対して、中筋は畑の多い、言わば古市の郊外だったので、まぁ当然といえば当然なのですが、そもそも安川を渡って直ぐにある安佐南区図書館にしたって、安佐南区役所より大きいですからね。立派な建物です。
(緑美しい安川の風景。奥にはアストラムラインが入り、脇には結構立派な安佐南区図書館が立つ)
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中筋というと、小学校を中心に、まぁ所謂ちょっとした郊外の集落、という感じだったと思います。
と、言うのは、やっぱりこの辺りは祇園新道、そしてアストラムラインができて全然イメージが変わった。伏線としては山陽自動車道の広島(緑井)インターの建設がありますよね。
この3つがそろった事で、中筋は一気に市内中心部と郊外との「交通中継地点」としての要所になりました。
実際、バスセンターから出た広島空港行きのバスが途中で止まるのは、アストラムライン中筋駅のバスターミナルです。
これは中筋にとっては良かったり悪かったりですよね。
隣の古市の落ち着き具合と比べると、よく言えば活気があり、悪く言えばなんだか落ち着かない街になってしまった。便利さで言えば古市より便利ですよ。もちろん。あとは好き好きでしょうね。
(アストラムラインが頭上を走る祇園新道と、中筋駅傍のバスターミナル。通学・通勤時を除いてバスを待つ人はあまり見かけない)
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中筋も祇園新道から離れて太田川にてくてく歩いていくと、あまり雰囲気は変わってませんね。新道沿いにはマンションが多いですが、小学校を超えると段々一軒家と畑、という感じ。水路がいくつか走ってて、色んな作物があまり大きくは無い畑で育ってる。
この辺りは道が真っ直ぐじゃなくてくねくね曲がってるから車だと走りづらい。自転車が結構多くてね。曲がり角は気をつけて歩かないと危ない。地名で言うと東原とか東野とかになるのかな。たぶん古くから住んでらっしゃる人が多いんだと思います。
中筋も祇園新道辺りはアストラムライン開設ぐらいをピークにある種の土地バブルでしたからね。新道付近の方は多くが手放すか、マンション・ビルに建て替えられたんじゃないでしょうか。
古市と比べると結構風景にギャップがあってナルホドなぁと思います。古市もまた、旧国道、バイパス、と住居の按配に波がありますしね。
(中筋小学校。新築のマンション(写真左手)の直ぐ裏を水路が走り、対岸は畑)
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(季節柄ビニールハウスにはヘチマがなっていました。立派なヘチマ。新道付近に残る古くからの家の畑の向こうにはマンションが建つ。この辺りではよく見かける風景)
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広島高速が広島東インターに延びたことで、中筋は難しい立ち位置になりましたよね。
アストラムライン延長計画も先が見えないし、変わらず便利な事には間違いないけれども、将来性をかっていた方にとって見ると、というのはある。
個人的には、近々、ソレイユに続く、郊外型の大きなショッピングセンターができるとしたら、この辺りなんじゃないか思っています。
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【関連する過去ブログ】
広島の郊外 : 古市
広島の郊外 : 広島高速
広島の郊外 : ソレイユ
広島の風景 : 緑の広島
広島の風景 : 七つの川③ 「本川」
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