さて、広島市内からちょっと西に出かけてみましょうか。
JR山陽本線で言えば広島駅を出て、横川 、西広島(己斐)、を通って、アルパーク なんかがある新井口を経て、五日市駅に着きます。広島駅からだと20分弱ですかね。
路面電車(ヒロデン)で行くならば、西広島(己斐)、以降古江や草津 なんかを小刻みに刻みながら、およそ倍近くの時間をかけて着く街です。
(五日市に向かう宮島口行きのヒロデン。五日市駅はJRとヒロデンが並行に横並ぶ)
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五日市という街は不思議な街で、ひとからげに五日市と言っても、実際には二つの街なんですね。
一つは宮島街道(旧国道2号線)沿い。五日市駅周辺から佐伯区役所がある辺りとそこから五日市漁港まで。そこから丘を一つ越えれば、コイン通りと呼ばれる、五日市造幣局周辺の街が見えてくる。
一般的に、「五日市」と言うと、広島では後者を指すことが多いように思います。市内におる人にとってみると、電車でワザワザ行く場所ではない、というイメージが強いのかも。造幣局周辺は、混んでさえいなければ、西広島バイパス(新2号線)を通って、電車よりも早く着きますからね。
ここではまず、宮島街道沿いの、駅周辺から見てみましょう。
尚、同じ街が続くのが不評なので、敢えて先に言っておきますが、五日市特集は3回続きます(笑)
五日市駅は北側にJRの駅が、南側にヒロデンの駅があって、高架でつながっているんですが、栄えているのは、どうでしょうね。南側の方が人通りがやや多いかな。
JRの側は福屋さんが駅徒歩2分の場所にあるんですが、あまり人通りは無いし、そこからちょっと行けば畑とマンションが点在する、如何にもあのあたり、といった風景です。
(JR五日市駅と駅前の福屋。ちなみに下の写真を見ていただければ分かるが、外見はヒロデンの駅と全く一緒。統一感がある、と言うのだろうか・・・)
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このJR五日市駅、夕方から夜にかけては結構込み合うそうです。近隣の団地にバスが結構出ているため、学校帰りの学生さんや社会人が通るため、だそう。もっとも、彼らは購買層になりにくいためか、店の数はあまり多くは無いですね。
一方で、ヒロデンの五日市駅は出るとすぐ前が宮島街道。ここは旧国道なんですが、今でも結構な車通りがあって、店の数はあまり無いんだけれども、それなりに栄えている印象。
五日市駅から西に500メートルほど行くと佐伯区役所があるんですが、そこを南に行くと五日市漁港があったりして、それなりに「そこで暮らす人」がいるんでしょうね。店の数とは関係なく、街らしい印象はこっちの方があるかも。
(ヒロデンの五日市駅。お隣は佐伯区役所前で、区役所自体は宮島街道沿いにある)
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宮島街道の五日市駅あたりは〇〇園、という名前の町がほとんどで、その元となった楽々園、というヒロデンの駅は佐伯区役所前のお隣。五日市から二つ目です。その他、海老園(かいろうえん)、旭園、吉見園、藤垂園などなど。
所謂、戦後の高度経済成長期に再開発された地域で、マンションが多い北側に比べると、一軒屋も結構目に付きます。いわば五日市の全盛期だった頃ですね。その辺りに住むことが、中所得サラリーマン家庭の憧れ、と言っても過言ではなかったわけです。
一方、北側が開発されたのはバブル以降だったように思います。それまでは、駅前の一区画を除いては、のどかな畑が広がる風景だったような気がしますね。
(駅の北側は再開発(?)されて道路も新品。駅からかろうじて歩ける場所に新しいマンションが結構目立つ。主に穴吹工務店さんの物件)
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五日市ってのは、実は平地がほとんどなくて、アルパークができる前は、〇〇園ゾーンに住んだ多くの人が買い物に出かけたのは、古くからの五日市の商店街。つまりコイン通り周辺でした。
つまり、コイン通り周辺は昭和40年代から50年代にかけて隆盛を極めた街並み。実はそれが残っているのは広島市周辺で言えば五日市ぐらいで、そこには面白い特徴が、ってのは、長くなりそうなんでまた次回(笑)
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広島の郊外 : アルパーク
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