雪の話(広島の風景: 市内では珍しい大雪の日に)で一回あきましたが、袋町(1)に続いて市内中心部、袋町に戻ってきたいと思います。
前回は、袋町の残す、昭和的な雰囲気、言い換えれば袋町の裏通り的な場所を紹介しましたが、実は袋町はその国道54号線(鯉城通り)側もあんまり景色が変わってないんですね。ただ、ポッカリと、その中心だけが、姿を変えてしまった。それが、袋町小学校とその周辺、ということになります。
袋町小学校というのは、明治6年設立の古い歴史を持った小学校で、校舎のその大半が戦後の建物、わずかですが、一部には戦前の建造も残していた小学校だったのですが、時代の流れで、今から10年ほど前に建て替えられ、実に近代的なビルディングに変わってしまいました。
(建て替えられ、すっかり子供の施設ではなくなった袋町小学校。校庭にだけ、かつての面影が残る)
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この、袋町のランドマークの建て替えに、周囲の雰囲気も変わり、今では和菓子の名店「つるや」さんに前後して、いくつかの小奇麗な飲食店やショッ
プが並んでいます。やはり小学校が目の前にあるためか、ケバケバしいようなものはなく、どれも落ち着いてサッパリした店構えです。
つるやさんは、ピンとこん人でも、広島におられる方なら、マークを見れば、あぁあのお店か!とわかるんじゃないでしょうか。
(つるやさんと袋町小学校の前の通り。店内はこじんまりしているが、サービスが落ち着く)
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その小学校を本通り側に歩いていくと、なんだかいつ見ても店の変わっているビルと、20年以上変わらないフジカラーのお店と、無くなってしまったダイエーの跡地のスーパー「ユアーズ」があって、アンデルセンという並びになります。
ダイエーは昔はお店の外まであふれんばかりの冷房が効かせてあって、夏場は店の入り口に立って涼んだもんですね。そんなことをしてたら経営が悪化してしまった(笑)
この袋町から本通りに至るルートってのは、なんだか店が繁盛しないそうです。アンデルセンさんが強すぎるのか、地価が高いのか。車通りが案外多くて落ち着かない、というのもあるかもしれません。ここで長年やっているのは、フジカラーのお店以外は、手押し車で魚を売りに来る行商のおばちゃん(今はもうおばぁちゃん)ぐらいですかね。あの方は本当に長いこと、やっておられると思います。それもまた、袋町の風景。
(お店は入れ替わっても、信号機だけは変わらないでほしい、特徴的な袋町の交差点。もう一つの和菓子屋、「梅坪」さんはこの辻角にある)
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最後に、袋町小学校から鯉城通りに向かった、大手町側を紹介します。とは言っても、こっちはあんまり景色に特徴がないです。頼山陽記念館に、元広島カープの大野選手がCMしている銀行、それから旧日本銀行の建物。雰囲気としては、前回も書いたように、大手町に近く、街として面白いものはありませんが、ある意味では、変わらない風景なのかもしれません。
元日本銀行の建物は、現在は展示館として使われていて、期間ごとに様々な展覧会が開かれています。建物自体が昔の香りを残した建造物で、ちょっと入ってみるのも面白いかもしれません。袋町の電停の、目の前ですね。
(旧日本銀行の建物と頼山陽記念館は実は表裏の位置取り。古い建物が残らない広島にしては珍しい風景です)
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二回にわたって、袋町の両面を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。共通しているのは、袋町が実はあまり建物の建て替えられていない、現代の旧市街的街並みだ、ということ。これは本通りを挟んで反対側の中の棚なんかにも言えることですが、道路幅が狭く、各々の土地が広くないことで、かえって街が保存されているんだと思います。
お店が入れ替わる建物は、いつ見ても入れ替わっているし、変わらないお店は何十年も頑張ってる。ある意味で、広島市内の最も都会的な街だと、私は思います。
さて、次回は、広島と言えば、全国的にも有名な、"あの"企業を見てみたいと思います。
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