もう時期終戦記念日ですね。
先の大戦によって焦土と化した広島は、戦後街の整備が進み、日本でも有数の車社会になりました。
もちろんこれにはマツダ社(当時の東洋工業)があったことも大きく、路面電車とマツダ車の並ぶ風景は広島の典型的な風景です。
そんな車社会広島の中でも最も車的で、またアメリカ的な「郊外」が小河内町(オガワチマチと呼びます)から中広にかけての風景でしょう。
郊外とは言っても、もちろん小河内町は街の中心部に程近く、紙屋町から相生通りを真っ直ぐ、十日市町の交差点も突っ切ってそのままやってくれば車で十分もかからないぐらい。北側にある中広との境目のあたりだって、城南通りを広島城から十分ですから、実に近い。
後ろには太田川放水路。その広い放水路の対岸に渡れば有名進学校のノートルダム清心学校です。
そんな小河内町と中広ですが、数年前に広島高速四号線のトンネル出口ができた事でさらに車社会化が加速。この道路によって市内と沼田がつながり、ビッグアーチや山陽自動車道に紙屋町から二十分で行けるようになり、おぉ、これで広島市の風景もまた変わるか、と思ったほどです。
現実には同じくできた一号線の府中・ソレイユほどのインパクトはありませんでしたね。
四号線の値段が高かったからか、サンフレッチェよりカープの方が人気があったのか。まぁ広島駅へのアクセスって意味では劣るからでしょうかね。横川ではダメだった、と。
話はそれますが、この小河内町・中広と、矢賀・府中の関係は実に似ていて面白いですよね。
互いに山陽自動車道につながる高速道口があって、高速までも、市内までも、スタジアムまでも、十~十五分。川が流れ、山が近くに望める。
違うのは矢賀・府中は川が狭く、昔ながらの道も狭く、全体的にこじんまりしているのに対して、小河内町・中広は全てが郊外的で、川も道も広い、ってことでしょうか。
そうそう、先日閉鎖が決まった段原SATYと共に、ソレイユの参考になったとも言われる郊外型のスーパーがあるのも小河内町のお向かいの上天満町ですね。
節々がアメリカ的な割りに、なぜだか私には「長屋」を連想させるつくりなんですけど。
このスーパーマーケットから中広通りを挟んだ小河内町側に行くと、広電の車庫があって(そういえば矢賀の手前の曙町にもある!!)、そのせいなのか、道幅の広い路地が続きます。
元々この辺りは福島川なんかを埋め立てて作った場所ですから、手付かずの土地が戦後になって豊富に生まれてきた。自ずから、そういう街になる訳です。
車ディーラーの修理工場があったりもして、本当に車社会だなぁと思う街です。
太田川の近くに行くとやはり開放感がありますしね。
川で行き止まりになるせいか、大通以外は、思いのほか車通りは少ないです。広い道路をのんびりと歩ける。中にはあぁ、ここが昔は福島川だった場所かなぁと思わせるような窪んだエリアもあったりして、なんだか楽しいです。
昔の写真なんかだとよく出てくる一本松も、あぁこれかなぁってのがまだ残ってたりね(似ているだけで実存はしていないそうです)。
(相生通りを真っ直ぐ行けば紙屋町。広電のバス車庫はだだっ広くてなんだか長閑)
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(道幅は広いが車通りは少ない路地と、放水路の脇に立つ一本松)
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実際の太田川放水路は、このあたりは土手の整備もされていないし、走っている道路は車通りが大変多く歩道が無いので、歩くには適さないです。というか必ず事故になるので止めてください。
整備した方がいいんじゃないか?
いやぁ、今ぐらいがいいんじゃないかな。整備された川沿いなんて一杯あるし、スポーツしたかったらもうちょっと上流に行けば整備されてますから。この辺りは、今ぐらいの草が膝上まで無造作に生えてるような風景でいい。
冬は風が吹き付けて寒く、夏は日を遮るものが無く暑い。そんな土手だけど、遠くに広島高速や己斐の山が見えて、気持ちが広くなる、そんな場所です。
(広い放水路の対岸はノートルダム清心。この土手の道路だけは道幅が狭い)
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【関連する過去ブログ】
広島の街 : 十日市町
広島の街 : 西広島(己斐)
広島の街 : 紙屋町
広島の街 : 天満町
広島の街 : 横川
広島の街 : 相生橋
広島の風景 : 七つの川① 「太田川放水路」
広島の風景 : 変わりゆく広島駅東側の風景
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