広島市内の山シリーズ、最後は「江波山・江波皿山」です。
これまた山と言うよりは、瀬戸内海に面した、こんもりした丘って感じなんですけど。
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広島の風景: 広島市内の山(比治山)
広島の風景: 広島市内の山(黄金山)
江波ってのは、広島の街 : 江波(1)、広島の街 : 江波(2)、広島の街 : 江波(3)で取り上げましたね。黄金山 や比治山と比べると、何の変哲もない、街外れの山です。
ただ、江波には江波の魅力があるんですね。
まず、江波は路面電車(広電)の終着駅なんです。江波皿山の麓にポッコリ空いた、車両基地。広島におる人には普通の風景かも知れませんが、路面電車のない県から来た方には、これ(左上写真)は魅力的な風景です。なんか知らんけど、ワクワクする風景。電車が起動して、ガタゴトと基地から出発していく様子を見るだけでも心躍る。
男の子の血が騒ぐ風景です(笑)。
江波の山は、江波山と江波皿山からできていて、麓から歩いて7-8分で頂上にたどり着きます。景色で言ったら、黄金山が上。ただ、麓の街並みでは江波が上です。
古き良き広島の姿がそこにはあります。のれんが風にはためくお好み焼き屋があってね。夏の入り際に行くとなお良い。緑が眩しいです。キラキラしとる。市内よりはるかに蚊は多いですが(笑)。
一言で言うと、情緒があるんですね。風景が風景に馴染んでるってのはヘンテコな言い回しですが、行ったことある人には、なんとなく分かっていただけると思います。
皿山から望む市内は、なんとなく距離があって、市内に住んどる人でも、なんとなく旅情を感じることができる。市内電車乗りついで、トコトコ歩いて。ちょっとした小旅行みたいな感じがしますよ。
江波ってのは餌場から来てる訳ですが、もちろん元々は島だった。舟入の埋め立てが進むまでは、です。漁村の空気は今でも残ってますよね。牡蠣打ち通りってのが典型ですけど、特に「本川」沿いはそんな風景です。
その意味では草津なんかに雰囲気が近いです。漁師町ならではで、取り繕った感じがない。
以前にも書きましたが、やっぱり山に続いていく路地の風景が素晴らしいです。車が通れない路地。自転車と歩行者と酒屋の原付。ヨモギが駐車場に生え、夏になると庭先のさやえんどうが実を膨らませる。
夕方になると味噌汁のいい匂いが漂ってきてね。路地でお祖父ちゃん(らしき人)と孫がキャッチボールしてる。カープ帽かぶってね。そんな風景の街です。
やっぱり江波山があるからどっしりしてるんですよ。街が。安心感がある。市内の果てだ、ってのもあるかもしれません。地に足がついている。
それでいて、路地を行きかう余所者にも会釈してくれる懐の深さもあるんですよね。広島商業高校(ヒロショー)があるせいか、若者にやさしい街だと思います。町全体でバックアップしてるのが伝わってくる。
県外から来られた方よりも、広島におる人におススメの街ですね。結構行ったことがない人も多いんじゃないでしょうか。少なくとも、比治山よりはいい(笑)
消防上の理由もあるんでしょうが、今の路地の風景は残ってほしいなぁ。車が通れる道路にして欲しくないと願います。安心して、子供たちがキャッチボールできる、そんな街のままいて欲しい。
こうして三つの山を見てみると、広島におる人でも、「知らんかったわあ」とか、「しばらく行っとらんのぅ」って場所も多いんじゃないでしょうか。
ピカピカの新緑の季節。行かにゃあ損ですよ。比治山も黄金山 も、そして江波の山も、日ごろと違った広島を見せてくれること、間違いなしです。
案外気づかんところに、美しい「広島の風景」 があるもんですよ。
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