言わずと知れた、広島を代表する企業、マツダ。
元々、コルクメーカーから始まったその会社の歴史は90年に達し、今や、日本のみならず世界的にも最も有名な企業の一つになりました。
広島にルーツのある世界的企業はカルビー、フマキラーなど多いですが、現在も広島に本社がある会社は実は少ない。かねがねそれが残念なのですが、マツダは違います。本社は今も広島県安芸郡府中町。先日は↓の様なテレビCMで我々を喜ばせてくれました。
マツダTV CM 「そして今も、広島でクルマをつくっている。」
こんなCMうてるのはマツダさんぐらいですよね。カッコよかった。これがどう車の売り上げにつながるのかは分からないけど(笑)
マツダ、と言うと全国的にも物づくり、職人的なイメージを抱く人が多いみたいです。ロードスター、ロータリーエンジン、RX、そういった特徴が浮かんでくるんでしょうね。
その職人的気質の会社が、大衆におもねらず、ローカル色満載の「広島にある」。それがカッコいいところなんでしょう。
(マツダの本社は猿候川下流、向洋にある。呉線で広島駅から3駅の向洋が最寄り駅)
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マツダは広島にとって二重三重に「広島の会社」です。
まず、広島を代表する企業であり、県民の誇りであること。仮に乗っている車がトヨタだろうが、日産だろうが、やはりいざ「広島を代表する企業は?」と聞かれれば、多くの県民が「マツダです」と答えることでしょう。
無論、税金収入も県民に大きく貢献してくれており、マツダの恩恵にあずかっていない県民は「おらん」と言ってもいい。
ここで「県民」と書くところで、広島におる人は「そぉよねぇ~」と思うんじゃないでしょうか。
実はマツダ、広島市じゃないんです。広島市に囲まれるように存在する安芸郡。逆に言えばそれだけ税収があり、安芸郡が広島市に入る必要が無いってことです。
これまでにもあまたの議論がなされてきましたが、今もって、マツダは広島市に無い。それでも回りまわって広島市にとっても非常に重要な企業である事には疑いありません。子会社孫会社の例を出すまでも無く、ね。
(現在も一部の工場、研究施設は本社の傍にある。子会社孫会社にとっては有難く、年々減少傾向にはあるが、それが広島の経済全体に対して果たしている役割も大きい)
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広島高速の例を出すまでも無く、広島に対して与えている影響力の大きなマツダですが、一県民・市民にとってみると、やはりカープ・サンフレッチェと切っても切れない関係にあるのがマツダでしょう。
特にカープとのつながりは強い。
市民球場後の新スタジアムは「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」、ですよ。松田さん(マツダ創業家一族)がオーナーである事も合わせて、市民の球団であり、マツダの球団であると言って いい。それが極めてイコールに近い関係で成り立つのがやっぱり広島ですよね。
実際オーナーもほとんど経営に口を出す事は無く、また、市民の意思に反するよ うな決断をすることはほとんど無い。むしろ、市民代表として松田さんがオーナーをやっている、というイメージでしょう。
もっとも、マツダとの関係で言えばサンフレッチェも負けていません。なにせサンフレッチェ広島の前身・東洋工業サッカー部の初代監督はマツダの元社長である山崎芳樹さんと言う方です。
この他、広島にある数々の団体に対する補助金の額なんかもマツダは群を抜いて多い。企業規模が大きい、というだけでなく、やはり「広島の会社」である、という点を大切にされてる、という印象はあります。
(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島。文化面でもマツダが戦後広島に対して果たしてきた役割は大きい)
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もちろんマツダもこの90年、常に広島県、あるいは市民と蜜月関係にあったわけではありません。経営的に苦しい時代もありましたしね。
ただ、やはり広島にとっては大切な、実に大切な企業である事は疑いないですね。
広島を彩るマツダという企業について、日を変えてもうちょっと見ていきたいと思います。
その前に、何故マツダが上のCMをうったのか、そしてマツダが、どういう企業であるか、一つの記事をご紹介して、また次回。
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【関連する過去ブログ】
広島の会社 : 広島電鉄株式会社
広島の街 : MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島
広島の街 : 広島駅前(南口)
広島の風景 : 七つの川⑥ 「猿侯川」
広島の風景 : 呉線
広島の風景 : 路面電車
【関連する他のウェブサイト】
マツダ ウェブサイト
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