名前の通り、市内電車を中心に、バス事業や不動産事業も手がける、広島の大手交通事業会社です。
本社は中区東千田町にあります。
http://www.hiroden.co.jp
設立は明治43年と古く、戦前より市内電車は広島市民の足として親しまれてきました。
戦後も線路はそのまま残され、今でも主要交通機関であることに変わりはありません。
近年、環境への配慮から、市内電車への注目が高まっていますが、
広島は日本でも有数の路面電車が整備されている街です。
本社にはレンガ作りの古い建物が保存されており、昔を偲ぶことができます。
広島駅から広島港(宇品)に至るルートを初め、横川、西広島(己斐)などのJRの駅を結ぶ路線や、主要観光地である宮島へのルート。
複線として、白島線や江波線などもあり、系統としては全部で9号線があります。
これは名古屋などの大都市で走っている地下鉄よりも多い数です。
広島では、市電(シデン)や広電(ヒロデン)、といった名称で親しまれています。
ちょっと変わった言い方だと、その電車が鳴らす音から、チンチン電車という名前で呼ばれることもあります。
料金は、宮島線と白島線を除き、大人が150円、子供が80円と、こちらもその他の都市の交通機関と比べても格安です。(後清算です)
そのことも市民に親しまれている大きな要因でしょうか。
広島駅から、繁華街である八丁堀、紙屋町を抜けて、御幸橋経由で宇品に向かうルートが最も主要な系統ですが、広島駅から西広島に至るルートも情緒があり、観光で来られた方にはお薦めです。
宮島まで行くと多少時間がかかるので、広島駅から宮島へのルートは、広島駅-西広島駅間を広電で、西広島-宮島口間をJRで移動するのが正解かもしれません。
そのルートですと、八丁堀、紙屋町だけでなく、(旧)広島市民球場や原爆ドームの傍も通り抜けます。
市内電車の走っている風景と、広島市内の風景は切っても切り離せません。
便利さだけで言うともちろん、タクシーやバスの方が早く、ルートも自由なのですが、横揺れを感じながらガタゴトと広電に揺られるのはどこか懐かしさを感じさせます。
カープの試合を観に市民球場に向かうとき、宇品や広島駅に誰かを迎えに行くとき、暑い夏、遠足の帰り、宮島で花火大会を見た後、いつも広電に乗っていました。
最近ではバリアフリーのグリーンムーバーマックスという最新型の電車も走っていますが、やはりあの鉄の感じを前面に出した古い形の車両が最も情緒がありますね。
車椅子でも簡単に乗り降りできるようにする、といった工夫は必要ですが、古い車両も大事に使っていって欲しいな、と思います。
最近では、カープ球団や、サンフレッチェの応援企画車両なども走っています。
またフラワーフェスティバルなどイベントがある際にも、特別な装飾を施した車両が走っています。
レトロ電車の復元版車両なんかもありますし、そういったレアもの車両を探すのも楽しいかもしれません。
マツダもありますし、広島はやはり車中心の地方都市です。
でも、電車での移動は、それとはまた違った楽しみや便利さがあります。
これからもずっと広電がいっぱい乗客を乗せて走る風景を見せて欲しいですね。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。