紙屋町や広島市民球場の裏側、広島城に寄り添うように作られているのが、中央公園です。
横川からも離れておらず、寺町あたりから本川に架かる空鞘橋を渡ってすぐ左手に見える公園です。
市民球場跡地利用の一つに「緑地・公園」というのがありますが、それじゃ中央公園は?と言いたくなるぐらいの場所ですし、実際、この辺りは本川沿いの緑地も含めて、既にかなり緑の多いエリアになります。
しかしながら、緑溢れる公園でワイワイ遊ぶ親子連れ、というのは、殆ど見ない。
犬の散歩に熱心なオジサンや、健康と時間つぶしのためのご老人が、やたら目に付く。
もちろん、悪いことじゃないんですけど、新しい公園がさらに必要か?と言いたくはなる。
それより前に、中央公園をもうちょっと整備しようよ、と。交通の便も含めて、ですけどね。
城南通りと呼ばれる、人が渡るのがちょっと困難な通りを挟んで紙屋町川には県立体育館(グリーンアリーナ)や、図書館、プールなんかもあって、少しずれれば県立美術館もあって、ひとしきり揃っているのに、夏休みや休日でもなければ、殆ど人影を目にすることはありません。
すぐ近くの本通りあたりの人の量と比べれば、不思議なぐらいですよ。
(左から順に広島市こども文化科学館、グリーンアリーナ、ファミリープール)
少し語弊のある言い方になりますが、私たちが子供の頃、中央公園のあたりは「治安が悪い」とよく言われていたんです。
恐らく、全国的に色んな事件が起きていた頃だったし、もしかすると実際に中央公園でも何らかの事件もあったのかもしれない。
直接的に何かをするわけではなくても、住所不定の方が公園にいらっしゃって、子供を近づけたくなかったのかもしれない。
単に人の目が少なくなる場所に子供を置きたくなかったのかも知れないし、中央公園にたどり着くまでに紙屋町方面から伸びる「地下道」も不人気だった。
ただ、もう一つ、あったのは「基町アパート」と呼ばれていた、県営・市営のアパート群です。
実際の住人の方々には不愉快極まりない話ですが、「基町アパートの住人」は蔑まされて見られていたのは事実だと思います。そういう時期があったと言うか。
「基町アパート」の歴史に関してはまた触れますが、ここと、広島駅裏(新幹線口)、それから段原エリアは、どうもそういった色眼鏡で見られていた。
アストラムラインができたりして、だいぶ雰囲気も変わってきましたけどね。
市民球場からMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島へ。
そして、広島駅周辺から段原にかけての再開発と、市民球場跡地利用、という背景には、こんなこともあるような気がする、というのは考えすぎでしょうか。
せっかくの市内一等地にある公園、市内でも住民の多い場所に程近い訳ですし、ただの緑地にせずに、もうちょっと有意義に活かして欲しいんですけどね。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。