先日NHKのグラン・ジュテという番組で、『尾道 古民家再生』を手がけている、豊田雅子さんという女性の特集をやっているのを見ました。
NHK グラン・ジュテのページ
私は正直存じ上げなかったのですが、この女性、実はよく知られた方らしく、以前にも新聞なんかで取り上げられてらっしゃったみたいですね。
読売新聞特集ページ
尾道というのは、広島駅からJR山陽本線で一時間半ほどのところにある、瀬戸内の風光明媚な街です。
山と海との狭い隙間に家々が軒を連ね、坂道と猫で有名な町ですね。
かつては尾道水道と呼ばれる、尾道眼下の瀬戸内海を船が行き交い、渡し舟が多くの人を乗せ、賑わった街です。
有名な映画、時をかける少女の舞台でもあり、最近ではアニメかみちゅ! も尾道の街をモチーフにして作られました。
放浪記(林芙美子)や、暗夜行路(志賀直哉)も有名ですね。
そんな尾道ですが、一年ほど前に私が訪れたときは愕然とするほどの寂れようでした。
あの賑やかだった尾道商店街も、その近くにある飲み屋街も、殆どがシャッターを降ろし、特に飲み屋街の荒み様は目を覆うほどでした。
港町に夜ごと輝いていたオレンジ色のネオンサインは消えうせ、夕方になると寂しそうに老人が店を開き、これまた近所の老人がポツンぽつんと集まってくる。
どこの地方都市もそうですが、こういった港町の寂れ方は恐ろしくなってくるほどです。
誰がこんな国にした、とは言わないですが、本当に悲しい。
そんな中、尾道の古民家再生は中々知名度をあげてきました。
googleか何かで、「尾道 古民家」と検索してみてください。
きっと驚く程のページがヒットしてくるはずです。
豊田雅子さんをあまり詳しく知らないので、尾道の話が中心になってしまいましたが、彼女自身、尾道の出身のようですね。
晴れた日の尾道の風景は本当に美しいです。
春先や秋の暮れは特に景色が染み入ってくる。
千光寺まで登って尾道水道を見渡せば、ずっとその景色は忘れることができないと思います。
古民家再生のようなプロジェクトが成功して、この街の景色が「生きたまま」残っていけばいいですね。
(*) グラン・ジュテ~私が跳んだ日「尾道 空き家再生」(再)
BS2 8月3日(火)【2日深夜】午前3:30~3:55